Ecole de français du Kansai -Traduction, Interprétariat, Guide- | ||||||||||||||||||||||||||||||||
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フランスのAOC・AOPワイン アペラシオン、AOC認証年、AOP認証年。生産地域(県)、生産地の特徴、ワインの種類とセパージュ。ワインの特徴、その他の情報、備考などを記しています。 フランスには2019年末現在、新たな認証や統合を経て294(数え方によっては309)のAOC・AOPワインがあり、今後新たに認証されるもの、統合されるものもあると思われます。すべてのAOCは1992年に自動的にAOPになり、また、すべてのVDQSも2011年までにAOPに昇格しました。したがって認証年が2011年以降のものはVDQSまたはIGPからの昇格ということになります。 また、「格付け」の項でも書きましたが、AOPに統一される前からAOCの認証を受けていたワインは2011年以降もエチケットにAppellation ○○ contrôléeとAOCの記載が認められています。 ワインのAOC・AOPは、ボルドーやブルゴーニュなど産地全体をカバーした「広域アペラシオン」、複数の県や郡をまたがるような「地域アペラシオン」、その中でひとくくりにできる地区の複数のコミューンに与えられた「地区アペラシオン」、一つから数か所のコミューンだけに与えられた「村名アペラシオン」など、生産地の広さによる違いがあります。また、同じアペラシオンの中でもワインの種類や格付けによって個別のアペラシオンと認められているものや、コート・デュ・ローヌのシャトー・グリエのように1軒の生産者や、ブルゴーニュのロマネ・コンティのように一つの畑だけに与えられた特別なアペラシオンなどがあります。 以下、広域生産地のAから順に紹介していきます。 1.Alsace ou vin d'Alsace(アルザスまたはアルザスワイン):1983。ライン川の西側、Bas-Rhin県とHaut-Rhin県のStrasbourg(ストラスブール)とMulhouse(ミュローズ)の間約170㎞にわたって連なる119のコミューンで構成される広域アペラシオン。14,800haの栽培地を持つ。 歴史は古く、ローマ属州になった直後、1~2世紀ごろにさかのぼると考えられる。 中世以降の伝統的ドイツワインと品種もワインの性格もよく似ており、作られるワインの92%が白。すっきりした辛口の白ワインが主体だが、ほのかな甘味の中辛口からごく甘口まである。わずかながらvin de paille(藁ワイン)とvin de glace(氷結ワイン)も造られる。年間生産量は約1億2千万リットル 、(1億6千万本)。
セパージュの主なものはリースリング、シルヴァーナー、ピノ・ノワール、ゲヴェルツトラミネール、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、クレヴネール・ド・エリゲンシュタイン、クレヴネール、グテーデル。 かつては主要品種ごとの単一品種ワインも個別のAOCを認められていたが、AOPになった時点で統合された。ただし、もともとAOCだった生産者はエチケットにAppellation Alsace contrôlée+品種名の記載が認められている。 2.Alsace grand cru(アルザス・グラン・クリュ):1983。アルザスに53ある特級畑を包括したアペラシオン。 白:ゲヴェルツトラミネール、リースリング、ミュスカ、ピノ・グリ、シルヴァーナー。 3.Crémant d'Alsace(クレモン・ダルザス): 1976。アルザスでシャンパーニュと同様の伝統的製法で造られた発泡性ワインだけのアペラシオン。白、ピノ・ブラン、ピノ・グリ、ピノ・ノワール、リースリング、オーセロワ、シャルドネ。
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