Ecole de français du Kansai -Traduction, Interprétariat, Guide-
   
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6. Bourgogne(ブルゴーニュ)14

85. Ladoix(ラドワ)ブルゴーニュ:1937。コート・ドール県コート・ドゥ・ボーヌでコルトン・シャルルマーニュなどを産出するLadoix Serrigny(ラドワ・セリニー)の村名アペラシオン。11の1級クリマを持つ。土質は斜面の場所によって異なる。上部は小石を多く含む赤色魚卵状石灰岩由来の石灰質土と泥灰土で、シャルドネの栽培に向く。斜面中腹はフリントを多く含む褐色の石灰質土で、コクがあり力強い赤ワインを生み出すピノ・ノワールの栽培に向く。山麓は粘土が多くなり、同じピノ・ノワールだがワインの力強さを緩和するような土質。
赤(75%):ピノ・ノワール100%。ルビー色で、クリマの特徴をよく表す熟した赤い果物、キイチゴ、チェリーの砂糖漬けの香り。森の下草、キノコ、スパイス(クローヴ)、樽熟成によるヴァニラなどのニュアンスも感じられる。アルコール度数は高めで、構造はしっかりしているがタンニンはほどよく、豊満でビロードのように滑らか。カモや森鳩など肉質のしっかりした猟鳥の料理に最高に合う。カレーなどにも負けず、モンドールなどコクのあるソフトタイプのチーズとの相性もいい。熟成期間3~5年。長期保存には向かない。
白(25%):シャルドネ100%。黄金色で、シャルドネの明快な香り。アカシアなど白い花と未熟な柑橘など若い果物のニュアンスに樽熟成からくる木の香りやヴァニラの印象も加わる。フレッシュな酸味とほのかな甘味のバランスがよく、豊満でフルーティな味わい。シーフードの盛り合わせやスパイシーな魚やエビ料理に合う。ブルーチーズとの相性もいい。熟成期間3~5年。

Ladoix Serrignyのクリマ Ladoix SerrignyのSaint-Marcel教会
Ladoix Serrignyの畑 赤     白

86. La Grande Rue(ラ・グラン・リュー)ブルゴーニュ:1992。コート・ドール県コート・ドゥ・ニュイの人口400人ほどの小さな村Vosne-Romanée(ヴォーヌ・ロマネ)の中にある6つのグラン・クリュ・クリマのひとつ。有名なロマネ・コンティの道一つはさんだ西隣に位置する。土質は石灰岩礫と粘土の混じる泥灰質土。
赤:ピノ・ノワール100%。澄んだルビー色から黒いチューリップまで多様な色合い。熟した赤いベリーの香りを基調に、スパイス、スミレ、森の下草、なめし革などのアロマ。強いがビロードのようなタンニン、豊かで官能的でありながら気品がある。野ウサギや猟鳥などのジビエ、合鴨、ガチョウ、ホロホロ鳥、若鶏などのロースト、赤身熟成肉のステーキなど、しっかり噛み応えのある強い肉料理と相性がいい。香りの強いチーズにも負けない。熟成期間15~25年以上。

87. La Romanée(ラ・ロマネ)ブルゴーニュ:1936。コート・ドール県コート・ドゥ・ニュイのVosne-Romanée村に6つあるグラン・クリュ・クリマのひとつで有名なロマネ・コンティの隣に位置する。土質は厚さ90㎝にも及ぶ石灰岩礫を含む褐色の石灰質土。
赤:ピノ・ノワール100%。紫を帯びた濃いルビー色で年を経ると真紅色が現れる。掘りたてのトリュフ、干しブドウ、甘い香りのスパイス、森の下草などのアロマが複雑に絡み合い、多彩で心地よい香り。力強くはっきりしたボディでアタックはストレート。後味はデリケートで官能的。ジビエや鴨、ハトなどの猟鳥のような強い味の肉料理との相性が抜群。熟成期間は最低でも10年、30年以上寝かせることができる。