Ecole de français du Kansai -Traduction, Interprétariat, Guide-
   
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254. Coteaux Varois-en-Provence(コトー・ヴァロワザン・プロヴァンス)Provence:1993。ヴァール県のLa Celle(ラ・セル)、 La Roquebrussanne(ラ・ロクブリュンヌ)など28のコミューンの地区アペラシオン。土質はジュラ紀の石灰岩の斜面に堆積した白亜紀の泥灰土と砂質土。
赤(40%)とロゼ(55%):グルナッシュ、サンソー、ムールヴェドル、シラー(合わせて80%以上)。補助品種はカベルネ・ソーヴィニョン、カリニャン、Tibouren(プロヴァンスの固有品種)。赤は10年以上保存可能で、若いうちは核果のアロマがあるが、熟成するとなめし革やトリュフのニュアンスが出てくる。力強くコクのある味わいで、シカ肉のプロヴァンス風蒸し煮、野ウサギやイノシシの赤ワイン煮込みなどジビエとの相性がいい。
セニエによるロゼはシャルキュトリやチーズ、アジア系のエスニック料理などと合わせてテーブルワインとして気軽に楽しむ。4年以内に飲む。
白(5%):ヴェルメンティーノ(30%以上)、クレレット、グルナッシュ・ブラン、セミョン(合わせて30%以内)、ユニ・ブラン(20%以内)。オーソドックスな味わいでアペリティフとして楽しむほか、魚、貝類、甲殻類や山羊乳チーズに合う。

255. Côtes de Provence(コート・ドゥ・プロヴァンス)Provence:1977。ヴァール県の69、ブーシュ・デュ・ローヌ県の15、アルプ・マリティム県の1つのコミューンのフランスの最も南東に位置する広域アペラシオン。2005年にSainte-Victoire(サント・ヴィクトワール)とFréjus(フレジュ)、2008年にLa Londe(ラ・ロンド)、2013年にPierrefeu(ピエールフー)がこのアペラシオンに追加された。
テロワールにより以下の5つの地域に大別される。①ヴァール県南部と南東部、 Maures(モール)山塊一帯。深成岩と変成岩の風化土を主体とする泥灰土と砂質土。②トゥーロンの近く、ペルム紀の海盆に形成された基盤上に堆積する赤っぽい泥灰土と砂質粘土。③アペラシオンの北部から北西部に広がる三畳紀の台地とジュラ紀の丘陵の石灰岩を基盤層とする褐色の石灰質泥灰土と石灰質粘土。④ モンテカルロ北東の盆地。白亜紀の泥灰土と砂質土および、ジュラ紀の石灰質泥灰土。⑤アペラシオンの最も北に位置する。サント・ヴィクトワール山支脈から南麓に広がる盆地上部に堆積したジュラ紀の石灰岩の崩落土と沖積土。
赤とロゼ:主要品種、グルナッシュ、ムールヴェドル、サンソー、シラー、Tibouren(合わせて70%以上)。補助品種、カベルネ・ソーヴィニョン、カリニャン(合わせて30%未満)。赤は伝統的な炭酸ガス浸漬法による長期間発酵。紫がかった緋色で、赤い果実やローズマリー、月桂樹、タバコなどの香り、後口に甘草やシナモン、鹿の毛皮のようなスパイシーさが残る。
ロゼはセニエによる低温発酵。テロワールによって 淡いバラ色、鮮やかなバラ色、明るいオレンジ色、サーモンピンクなど色あいに幅がある。香りも果実香と花のアロマが基本だが、テロワールによってタイム、アニス、シナノキ、ミント、タバコ、バルサミコ、松脂、火打石などさまざまなニュアンスがある。飲み口はフレッシュだが酸っぱ過ぎず、収斂性のないまろやかなのどごし。
白:主要品種、クレレット、ヴェルメンティーノ、ユニ・ブラン(合わせて70%以上)。補助品種、セミョン(30%未満)。輝きのある緑がかった黄色で、花(フェンネル、アカシア、エニシダなど)と柑橘(レモン、グレープフルーツなど)のアロマ、バルサミコや松脂のニュアンス。骨格がしっかりしていて後口はフレッシュ。

La Celle コトー・ヴァロワザン・プロヴァンスの畑
   
     赤       ロゼ                 野ウサギ赤ワイン煮込み
トゥーロンのマルシェ  トゥーロンの海辺
 
Pierrefeu Fréjusのローマ水道橋
           
                ビオの赤           ロゼ                     
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