Ecole de français du Kansai -Traduction, Interprétariat, Guide-
   
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133.Patrimonio(パトリモニオ):1968。1984修正登録。コルス北部Haute-Corse県のPatrimonio(パトリモニオ)、Barbaggio(バルバッジオ)、Saint-Florent(サン・フロラン)、Farinole(ファリノール)、Oletta(オレッタ)、Poggio d'Oletta(ポッジョ・ドレッタ)、Santo-Pietro-di-Tenda(サント・ピエトロ・ディ・テンダ)という7つのコミューンの地区アペラシオン。土質は石灰岩礫の混じる粘土。
赤とロゼ(85%):主要品種ニエッルッキオ。アクセサリー品種グルナッシュ、スキアカレッロ、マルボワジー。赤はしっかりした骨格でふくよかなボディ。肉料理全般によく合う。熟成期間は3~5年。ロゼはフルーティで太陽を感じさせる。海の幸や鶏肉料理に合う。若いうちに飲む。
白(15%):マルボワジー100%。豊かなブーケですっきりした飲み口。生の貝類やエビ、カニに合わせるのがいい。生ウニとの相性もいい。5年以内に飲む。

134. Porto-Vecchio ou Vin de Corse-Porto-Vecchio(ポルト・ヴェッキオまたはヴァン・ドゥ・コルス・ポルト・ヴェッキオ)コルス:1976。コルシカ南部コルス・デュ・シュド県の東海岸に位置するアペラシオン。Bonifacio(ボニファシオ)、Conca(コンカ)、Lecci(レッキ)、Porto-Vecchio、San-Gavino-di-Carbini(サン・ガヴィーノ・ディ・カルビニ)、Sari-Solenzara(サリ・ソレンツァラ)、Sotta(ソッタ)、Zonza(ゾンツァ)の各コミューンにまたがる。土質は花崗岩、石灰岩、砂岩の基盤層に砂、珪質粘土、石灰質粘土が混じった表土。
赤とロゼ:主要品種ニエッルッキオ、スキアカレッロ。補助品種グルナッシュ。赤は濃いルビー色やガーネット色。赤や黒のベリーの香り。骨格はしっかりしているが重すぎず。ほどよいタンニンが果実味に溶けて滑らかな飲み口。牛肉や仔羊のロースト、シャルキュトリなどに合う。熟成期間3~8年。
全生産量の40%を占めるロゼは澄んだ淡いバラ色。香りも味もフルーティで甘みと酸味のバランスがよく、さっぱりした飲み口。アペリティフとして楽しむか、豚肉のロースト、鶏肉や魚のクリームソースなどに合う。若いうちに飲む。
白:ヴェルメンティーノ100%。淡い黄金色。白い花や若草の香り。中辛口でほどよい酸味がありフルーティでのどごしがいい。焼き魚、調理した甲殻類、フレッシュなシェーブルチーズなどとよく合う。5年以内に飲む。
ポルト・ヴェッキオはアジャクシオに次ぐ港湾都市で、マルセイユやナポリとの定期航路の港である。また、Bonifacioはコルスでもっとも有名な中世の城塞都市で一大観光地である。海にせり出した断崖に築かれた要塞は第2次大戦中には砲台としても利用された。

135. Sartène ou Vin de Corse-Sartène(サルテーヌまたはヴァン・ドゥ・コルス・サルテーヌ)コルス:1976。コルシカ南部コルス・デュ・シュド県の西海岸に位置するアペラシオン。土質は酸性の痩せた土で水はけがよい。
 サルテーヌのワインはコルスの中でも特に人気があり、生産量も多い、
赤(47%):主要品種スキアカレッロ、補助品種ニエッルッキオ、シラー。輝きのあるルビー色。赤や黒の果物の砂糖煮のような強い印象のあるフルーティな香り。はつらつとしてフレッシュなアタックの後、キイチゴのアロマと溶け合った豊富なタンニンがさらに印象を強める。子羊とジャガイモの煮込みのような赤身肉を使ったコルシカ料理とよく合う。12~18か月樽熟成したのちに瓶詰めする。2~3年で花開くが、熟成期間は6年まで。14~18℃で供する。
ロゼ(42%):スキアカレッロ100%。澄んで輝きのあるサーモンピンク。マンゴーの香りとテロワール及び品種に由来するミネラル香が際立つ。アタックは絹のように滑らかで、南国の果物やパッションフルーツのような後香の余韻が長く続く。カモの骨のダシと野菜だけの素朴なスープ・ドゥ・コルスやコルシカのシャルキュトリなどに合う。2年以内に飲む。7~10℃で供する。
白(11%):ヴェルメンティーノ100%。緑がかった澄んだ黄金色。白い花やグレープフルーツのような柑橘のアロマ。均整の取れた辛口でわずかに炭酸を感じる。南国の果物のような後香の余韻が長く続く。2年以内に飲む。7~10℃で供する。
サルテーヌは山の斜面に位置し、郊外にはローマ時代の遺跡と大規模な博物館もある。村の中には中世の城跡を利用したレストランがあって、伝統的なコルシカ郷土料理を楽しむことができる。また、近郊にはローマ人が愛した単純硫黄泉のBains de Caldane(カルダーヌ温泉)が今もこんこんと湧き出していて一種のスポーツセンターのようになっており、多くの人が訪れている。

 

PatrimonioSaint Martin教会         

 PatrimonioSaint-Florent要塞
       
生ウニ   赤              ロゼ                  
フランス軍の要塞Porto Vecchio  Saint Jean Baptiste教会Porto Vecchio
Saint Joseph教会Figari 奇岩の家Monacia-d'Aullène
Bonifacioの要塞 アラゴン王の階段Bonifacio
   
白身魚のポワレ 赤              ロゼ                  
   
 Sartène
 
 Caldane温泉 シャルキュトリ 
     
 スープ・ドゥ・コルス 赤              ロゼ