Ecole de français du Kansai -Traduction, Interprétariat, Guide-
   
    目  次  
Jura(ジュラ):スイスと国境を接する北東部、Franche-Comté(フランシュ・コンテ)地域圏、ジュラ県のワイン産地。ジュラ山脈の西側、南北70㎞、幅6㎞の範囲に広がる。産地全体で74のコミューンがあり、総栽培面積は1,814ha(2008)。
Côtes-du-jura(コート・デュ・ジュラ)、Arbois(アルボワ)、l'Étoile(レトワール)、Château-Chalon(シャトー・シャロン)、Macvin du Jura(マクヴァン・デュ・ジュラ)、Crémant du Jura(クレマン・デュ・ジュラ)という6つのAOC・AOPがある。第1号は1936年認証のArbois 。ジュラ特有のclavelin(クラヴラン)という黄緑色の620ml入りボトルに詰められたVin Jaune(ヴァン・ジョーヌ=黄色ワイン)で知られる。

赤、ロゼ、白、ヴァン・ジョーヌのほか、Vin de paille(ヴァン・ドゥ・パイユ=藁ワイン)、マクヴァンだけでつくられる食前酒Vin blanc apéritif(ヴァン・ブラン・アペリティフ)、ロゼと白にはCrémant(微発泡性ワイン)もある。また、ブドウの搾りかすを発酵・蒸留したMarc de Jura(マール・ドゥ・ジュラ)というオー・ド・ヴィもあり、2005年にAOP認証を受けた。そのうちアルボワで作られるものだけは1936年にAOCを取得しており、Marc de Franche-Comté(マール・ドゥ・フランシュ・コンテ)という名称を用いることができる。他のコミューンのものはIGPからの格上げ。
産地全体が冷涼な山岳気候でブドウ栽培は難しい。完熟するのを待ってできるだけ遅摘みするため冷害のリスクが高く歩留まりがよくない。生産量が少なくおおむね高価である。セパージュは土壌や気候によって様々で、ジュラ固有の品種もある。赤とロゼには、ピノ・ノワール、 Trousseau(トゥルソー)、ジュラ固有種であるPoulsard(プールサル)またはPloussard(プルサール)。白には、シャルドネ、Savagnin du Jura(サヴァニャン・デュ・ジュラ)、Vin JauneとVin de pailleにはサヴァニャン・デュ・ジュラが主として使われる。
フランシュ・コンテはフランスで最も生産量が多いコンテという硬質チーズの故郷としても知られる。


ジュラ産地地図

ジュラの畑 村の風景

ヴァン・ジョーヌの長期酸膜発酵

ヴァン・ジョーヌ コンテ