Ecole de français du Kansai -Traduction, Interprétariat, Guide-
   
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211. Coteaux de Saumur(コトー・ドゥ・ソーミュール)Loire:1962年。アンジュ―のメーヌ・エ・ロワール県の20、ドゥー・セヴル県の2つ、ヴィエンヌ県の9つのコミューンで作られる極甘口白ワインのアペラシオン。栽培面積は全部合わせても50haほどしかない。
セパージュはシュナン・ブラン。ワインは長命で最長15年は保存可能。デザートワインとしてタルト・タタンやクレーム・ブリュレなどと楽しむほか、スライスしたフォワグラのポワレ、サーモンのムース、蜂蜜のソースをかけた蒸した鶏肉や豚背肉など軽い料理との相性もいい。さらに、地元では洗練されたロワール川産の川魚料理と合わせることも多いという。

212. Coteaux du Layon(コトー・デュ・ライヨン)Loire:1950。Maine-et-Loire県ロワール川左岸のLay(ライ)川沿いにある27のコミューンで作られる極甘口白ワインvin blanc moelleuxのアペラシオン。AnjouのAOCから独立。次の7つのコミューンはエチケットに村名を記載することが許可されている。Beaulieu-sur-Layon(ボーリウ・シュル・ライヨン)、Faye-d'Anjou(フェイ・ダンジュー)、Rablay-sur-Layon(ラブレイ・シュル・ライヨン)、Rochefort-sur-Loire(ロシュフォール・シュル・ロワール)、Saint-Aubin-de-Luigné(サントーバン・ドゥ・リュイニェ)、Saint-Lambert-du-Lattay(サン・ランベール・デュ・ラテー)。土質はフリント混じりの砂質土か砂質粘土。
シュナン・ブラン100%で作られるが、ブドウの選別と扱いで4つのランクに分けられる。
①普通のCoteaux du Layon:アルコール度数14度、糖度221g/ℓ。
②Coteaux-du-layon + dénomination géographique (excepté Chaume)=藁の上で干したブドウを使った地域限定ワイン:アルコール度数15度、糖度238g/ℓ。
③Coteaux-du-layon Chaume 1er cru=藁干しの1級:度数アルコール16度、糖度272g/ℓ。
④Coteaux-du-layon Sélection de grains nobles=貴腐ワイン:アルコール度数は製品ごとに異なり、糖度323g/ℓ。アルコール度数の高いものはliquoreuxに分類される。
どのタイプも若いうちは輝きのある黄緑色だが、年を経ると琥珀のような黄金色になる。ナシや桃、マルメロ、ハチミツのような甘いアロマ、口当たりはフルーティでまろやか。最低3年以上寝かせてから抜栓する。普通の年のものでも20年は保存可能で、特別な年のものに至っては100年以上の長期保存が出来るという。フォワグラに最も合う。11~13℃で供する。
Beaulieu-sur-Layonには新石器時代の巨石文化の遺跡もある。

213. Coteaux du Loir(コトー・デュ・ロワール)Loire:1948。Sarthe県の16、Indre-et-Loire県の5つ、計21のコミューンの地区アペラシオン。土質は白亜と石灰華堆積土からなるフリント混じりの粘土。
赤:主要品種ピノ・ドーニス(60%以上)。補助品種カベルネ・フラン、コット、ガメ(合わせて30%以内)。澄んだルビー色で生き生きとしておりスパイシー。シャルキュトリやアンドゥイエット、鶏肉のグリルなどに合う。12~14℃で供する。保存期間は2~6年。
ロゼ:赤の品種に加えてグロローを25%まで。軽く、繊細な香りでさわやかな飲み口。10~12度2年以内にで飲む。
白:シュナン・ブラン。輝きのある黄色で、果実の華やかな香りが豊かな甘口。魚や鶏肉料理、山羊のチーズとの相性がいい。8~10℃で供する。いい年のものは20年もの保存が可能。

214. Coteaux du Vendômois(コトー・デュ・ヴァンドモワ)Loire:2001。Loir-et-Cher県のVendômeとMontoireの間にある28のコミューンの地域アペラシオン。土質は石灰岩の基盤上に堆積したフリント混じりの粘土。
赤:主要品種ピノ・ドーニス(50%以上)。補助品種ガメ(20%以内)、ピノ・ノワールとカベルネ・フラン(合わせて10~40%)。赤い果物と胡椒のようなニュアンスが絡み合う広がりのあるアロマ。
白:主要品種シュナン・ブラン、補助品種シャルドネ(20%以内)。淡いパールのような色合いで、蜂蜜とシナノキの花の香りが複雑に絡み合い、魅惑的な余韻が長く続く飲み口。
グリ:ピノ・ドーニス(圧搾果汁のみを使う)。輝きのあるパールのようなサーモン・ピンクで、セパージュの特徴をくっきりと示すスパイシーさがあり、上品な飲み口。いずれも若いうちに飲む。


   
ソーミュールの畑       貴腐ブドウ  カワマスのムニエル   極甘口の白
コトー・デュ・ライヨンの畑 Beaulieu-sur-Layonのドルメン
    
ロシュフォール           藁干し1    貴腐ワイン                  マール
   

コトー・デュ・ロワールの畑         

赤       ロゼ           

     
 ヴァンドモワの村

赤       ロゼ