Ecole de français du Kansai -Traduction, Interprétariat, Guide-
   
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6. Bourgogne(ブルゴーニュ)11
   
76. Crémant de Bourgogne(クレモン・ドゥ・ブルゴーニュ)ブルゴーニュ:1975。広域AOCブルゴーニュの発泡性ワイン。主要品種:シャルドネ、ピノ・ノワール。補助品種:アリゴテ、ガメ、ムロン、サシー。白(70%)とロゼ(30%)があり、それぞれに極辛口、辛口、中甘口がある。
 また、白には作り方によって以下の3タイプがある。①Crémant de Bourgogne blanc:主要品種としてシャルドネとピノ・ノワールの果汁を合わせて30%以上使い、補助品種は上記のうちから選んで使う。複雑なアロマを持ち、フレッシュな味わい。②Crémant de Bourgogne blanc de blancs:シャルドネ100%で作るもの。生き生きした飲み口で魚料理によく合う。③Crémant de Bourgogne blanc de noirs:ピノ・ノワールの自然流下果汁だけで作るもの。ピノ・ノワールらしいコクがあり、食前酒に最適。
 ロゼはピノ・ノワール主体で少量のガメを補助品種とし、他の補助品種は上記のうちから選んで使う。アタックは柔らかなアロマでミネラル感が少なく軽く感じるが、しっかり味わうときわめてフルーティでブドウの果実味が豊か。夏向きのワインで火を通した前菜に合う。

blanc blanc de blanc blanc de noire rose

77. Criots Bâtard Montrachet(クリオ・バタール・モンラッシェ)ブルゴーニュ64. Chassagne-montrachet(シャサーニュ・モンラッシェ)の項を参照。

78. Échezeaux(エシュゾー)ブルゴーニュ:1937。コート・ドール県コート・ドゥ・ニュイのFlagey-Échezeaux(フラジェ・エシェゾー)村のグラン・クリュ・クリマのアペラシオン。11の特級クリマを持つ。土質は石灰岩盤に石灰質粘土の表土。小石、泥土、黄色の泥灰土などが混じる。
赤:ピノ・ノワール100%。ルビー色で、暗い赤紫、紫紅色のニュアンス。動物、スパイス、森の下草、プルーンの香りで、熟成させると麝香、なめし革、毛皮、茸のアロマが出てくる。非常に力強いコクがあり、ソフトでたくましいタンニンによる心地よいバランスとまろやかさが特徴の完全なワイン。仔羊のロースト、リブステーキ、ジビエなどと相性がよい。チーズは無殺菌乳からつくるウォッシュタイプがよく合う。凝縮したテクスチャーは4~5年で完璧に花開く。熟成期間5~15年。よい年のものはさらに長期熟成が可能。

79. Fixin(フィサン)ブルゴーニュ:1936。コート・ドール県コート・ドゥ・ニュイのFixin(フィサン)とBrochon(ブロション)という2つの村のプルミエール・クリュ・クリマのアペラシオン。6つの1級クリマを持つ。土質は褐色の石灰質粘土と泥灰質土。ブロションの南半分はジュヴレ・シャンベルタンに含まれる。
赤(97%):ピノ・ノワール100%。輝きのある中程度の濃さの紫紅色。ピノ・ノワールに典型的なカシス、蜂蜜、イチゴの香り。熟成すると動物、麝香、胡椒、チェリーの核果のニュアンスが出る。長熟で、若いうちは強く硬いタンニンが熟成するとまろやかなふくらみとなり、滑らかでデリケートな味わいは隣村のGevrey-Chambertin に劣らない。豚の蒸し煮、牛のリブステーキ、チキンのシチューなどと相性がよく、カレーやタンドーリ、ハンバーグステーキ、パエリャ、タパスなど気取らない料理にも合わせられる。あらゆるタイプのチーズとの組み合わせもよい。熟成期間10~20年。よい年のものはさらに長期熟成が可能。
白(3%):シャルドネ100%。明るい黄金色。白い花やプルーンなどの香りが熟成に伴って熟したリンゴ、イチジク、洋梨、カリン、スパイスなど複雑なブーケに変化する。すっきりしてコクがありエレガント。生き生きと心地よい飲み心地。貝類、鶏肉や魚のホワイトソース、ハムのゼリー寄せやシェーブルチーズとの相性がいい。熟成期間2~5年。白は3つのClos と1軒の農家だけで作られる。

エシュゾー  グラン・エシュゾー フィサン
エシュゾー グラン・エシュゾー フィサン


80. Gevrey-Chambertin(ジュヴレ・シャンベルタン)ブルゴーニュ:1936。コート・ドール県コート・ドゥ・ニュイのGevrey-Chambertin(ジュヴレ・シャンベルタン)とBrochon(ブロション)という2つの村の村名アペラシオン。9か所のグラン・クリュと25の1級クリマを持つ。土質は褐色の石灰質土壌と赤い泥土と崩落土に覆われた泥灰土。ジュヴレ・シャンベルタンとGevrey-Chambertin 1er cru(ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエール・クリュ)は後ろにクリマ名を記載する。
赤:ピノ・ノワール100%。力強く深みのあるルビー色。イチゴ、ブラックベリー、スミレ、モクセイ、バラなどのアロマが熟成すると甘草や麝香、なめし革、毛皮、ジビエ、森の下草など複雑なブーケに変化する。構造が堅固で力強く、ビロードのようなタンニンでコクがあり、非常になめらかな飲み心地。若いうちはフルーティさも楽しめるが長期熟成に向く。ジビエや牛肉、鶏肉、ウサギなどの赤ワイン煮込みのようなブルゴーニュ料理にぴったりである。リブステーキ、仔羊のローストや強いウォッシュタイプのチーズにもよく合う。熟成期間10~20年。よい年のものはさらに長期熟成が可能。
なお、この2つの村にある名称の一部にChambertinのつく9か所の独立したグラン・クリュ・クリマのアペラシオンについてもこのあとに続けて記載することとし、アルファベット順の項には名称のみを記載する。      

 

ジュヴレ・シャンベルタンのクリマ  

 Gevrey-ChambertinSt Aignan教会

BrochonChâteau Stéphen-Liégeard