Ecole de français du Kansai -Traduction, Interprétariat, Guide-
ブルトンの農家民宿 バルネネ古墳 グルヴァン湾岸のメガリス
はじめに
やっぱりフランス旅は
いきなり面白い
ブルトン
またはケルトの国
メガリス Megalithes
ブルターニュ公国の古都
小さな海 
―mor bihan―
メガリス研究発祥の地
地の果て Finistere
ブルトンの村・建築
ブルターニュの最深部
―フィニステール北岸―
谷の町モルレー Morlaix
パリに戻ってさらに考えてみた
 ブルターニュの最深部 ―フィニステール北岸―

 
グルヴァン湾岸のメガリス

 ギセニーから少し東へ行くと北に向かって広く口を開けたグルヴァン湾「Baie de Goulven」 に出る。フィニステール北岸では珍しく砂浜の広がる海岸だ。西にブリニョガン・プラージュ「Brignogan-Plages」 、東にプルースカ「Plouescat」 という村があり、周辺には数多くのメンヒルやドルメンがある。
 ブリニョガン・プラージュにあるマン・マルツのメンヒル「Le menhir de Men-Marz」 はフランスで4番目の高さを持つもので、てっぺんに石の十字架が取り付けられている。周囲は芝生の広場になっているのだが、ところどころに巨大な花崗岩の転石が露出しており、歩き回ってみると芝生の下はすぐに花崗岩の岩盤であることがわかる。この巨大なメンヒルを立てるためには硬い花崗岩の岩盤を掘り下げて基礎工事をする必要がある。高度な技術に驚嘆するとともになんという執念だろうと感心してしまった。
 ここにあった説明版は大変充実していて、周辺のメガリスの案内も兼ねている。マン・マルスのメンヒルに十字架を取り付けたときの写真まで展示してあり、それが19世紀に入ってから行なわれたことがわかって面白かった。こんなふうにメンヒルを傷つけたのはやっぱりカトリックの仕業だったんだ。

 プルースカの村で面白いものを見つけた。大きな木造の素屋根だ。傾斜のきつい寄棟屋根は黒っぽいスレートで葺かれている。中に入って見上げると、大きな空間を作り出すため梁と束柱に垂木を支える部材をけっこう複雑に組んである。教会でも外観は石造だが骨組みは木造というものをけっこう見たが、広い身廊の空間を作り出すための木組みが同じようなものだった。解説版を見ると19世紀の市場だと書いてあった。