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4. フランスのチーズ
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⑪ Camembert de Normandie , AOC 1983 ,AOP 1996
カマンベール・ド・ノルマンディー:牛の無殺菌乳、PMCF、乳脂肪22%以上。
直径10.5~11㎝、厚さ3㎝、重量250g。
Camembert fermier 、カルヴァドス風味、シードル風味など。
フランス革命時イル・ド・フランスからカマンベール村に逃れてきた非宣誓修道士がかくまってくれたことに感謝してMarie HarelまたはMarie
Fontaineという女性にブリの製法を伝授し、1791年に作り始めたものと伝えられている。現在世界中にカマンベールを名乗るチーズはあるが、地元が製法を秘匿せず、AOCの申請もしなかったため広まったもので、AOC認証が1983年と遅いのはそのためである。「ノルマンディーのカマンベール」だけがAOPの対象になっている。搾った生乳は72時間以内で自然なクリームができてくる。冷たい状態で24時間置くと一次熟成で温度は22℃まで上昇し、二次熟成はさらに2時間で38度まで上がる。凝乳は2回に分けて2.5㎝に切り分け、40分以内に5回に分けて型に入れ18時間水を切る。型から出したチーズは木の棚にのせ10℃~18℃で13日間置いてからペニシリウム・カンディディウムPenicillium
candidumという白カビをつけ、さらに17日間熟成させる。
ほどよく熟成したカマンベールは中身の白い部分がなくなりカスタード状になるが、流れ出すようでは熟成しすぎ。食べる数時間前には冷蔵庫から出し、常温で賞味する。食後のチーズとして最上のものである。焼いたものを供されることがあるが、表皮のうまさと美しさを失わせる愚行である。
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カマンベール・ド・ノルマンディー |
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